年末年始の話

 年末年始からの新年あけましておめでとうございます、までの毎年恒例のこの流れは割と好きだ。12月30日頃から感じ始める今年も終わり感、そして大晦日のエンターテイメントとご馳走、年越しそば、行く年来る年、元旦、お雑煮、おせち、元旦のテレビ、初風呂、初詣(行かないけど)、初夢。昔の人が考えた面白い考え、行事、風習の中でこれほどワンパッケージで現代でも楽しめるものはなかなか無いのでは無いだろうかと思う。

年末のちょっとした緊迫感からの新年の緩和。特に何も無いのだが、年末には今年があと少しだからという謎の緊迫感がある。そして結局ただただ過ごしているだけで、自動的にめでたい新年がやってくる。乗り越えたのだ。何かの緊迫感、危機を乗り越えたのだ。そんな錯覚を持って迎える新年はとにかく気持ちが良い。その後、特に何もしないでダラダラ過ごす数日間は世界を救った後のエデンである。

夢の日々はあっという間に過ぎ去り、生活が始まる。まるで何事もなかったかのように、あれ?今何年だっけ?というのがこれからしばらく続く。何かが変わったように錯覚するが何も変わらない。過去の出来事をわかりやすく認識するため年は変わるが、生活は地続きである。しかし、それでもこの年末年始は楽しいということに変わりは無いのである。

コメント

人気の投稿